起業家志望と縁を切った話

起業家志望と縁を切った。

彼とは専門学校の先輩と後輩の関係。彼が先輩で、僕が後輩だった。

将来的に、その彼が社長で、僕が副社長になることを目標にしていた。

僕は彼にビジネスパートナーとして組む際に「一点集中でやっていこう」と約束していた。

つい最近、共有で作ったブログがバズってGoogleアドセンス広告で通算約20万円の収益を生んだ。

けれども、その彼は僕が検定の勉強や社会人としての新人研修を受けている間に、無断でブログを増やしていた。

それも1つや2つどころではなかった。

それらはGoogleクローラーの巡回頻度やドメインの期限を考えると、当然、2人だけで運営していくには手に負えず、仮にクラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングを使って記事の作成を外注に頼むと、せっかく稼いだお金が水の泡になってしまう可能性が出てきた。

僕は彼に「なんだか、チェーン展開に失敗した社長みたいですね。僕は最初の頃に一点集中と言ったはずです。手を広げて手が回らなくなるなんて本末転倒じゃないですか?」と驕り高ぶったビジネスマンの如く尋ねたら、彼は一晩で他のブログを削除し、ドメインを解約し、「これでいいですか?」と突き付けてきた。

僕は心の底から幻滅した。

問題は、ブログを減らすことでも、ドメインを解約することでもなく、僕との「一点集中でやっていこう」という約束を、小学生の遊びレベルに捉え、平気で破っていたことだ。

つまり、「彼が約束を破ったこと」は、「彼に独占欲があること、彼に就こうと思っている人の意見を尊重しないこと」を立証していた。

事実、その約束を破り、2人だけで運営しきれなくなり、コンビ解消という破滅の道に踏み込んでしまった。

僕は彼が無断でチェーン展開をし、手に負えなくなったことを考慮。

彼の社長としての素質がないと独断した上に、ボロ雑巾になるまで使われてしまうだけだと予想した。

元々、ブログは彼のGoogleアカウントで設定していたので、稼いだ約20万円は、彼のGoogleアカウントに入り、これからも増え続けるはずだ。

けれども、そのブログの内容はというと、ネット上にある芸能人の秘密をまとめたもの。それらは、性格が歪んだ人たちしか楽しめないブログだ。

客観的に見ると、そのブログはゲスが極まり過ぎていた。

確かにゴシップネタはアクセス数を稼ぎやすいかもしれないが、ネット上に散らばった不確かな情報をまとめ続け、お金に変える作業は胸糞悪く思えた。

それに少しでも加担した今の僕にロマンスはありあまってなかった。

その経験を踏まえ、僕は「起業家志望の彼にお金を稼ぐ能力はあると思うが、会社を経営する能力はない」と判断。

彼は起業家というより、ノマドワーカーのような一人でお金を稼いでいくスタイルの方が合いそうな気がした。

彼と関わったことで、僕のお金の見方に新しい観点が増えた。

それだけが彼と関わって得た利点。

彼には、放置しておいたブログの広告収入くらいにソコソコに感謝して、僕は次に繋げることにした。