ストロングゼロで風呂を作ってみたかった話

数々のYouTuberたちが、何かしらのものを使って風呂を作っていた。

例えば、元祖・配信者のokailove(オカイラブ)さんはコカ・コーラメントスで風呂を作り、その様子を動画にしてバズり、ネット黎明期の伝説的な存在になった。

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例えば、YouTuber界の三股王・はじめしゃちょーさんは、体中にメントスを貼りつけ、お湯の代わりにコーラを入れた浴槽にダイブ。その動画はメントスコーラの如く、爆発的に伸びた。

また、はじめしゃちょーさんは、ニベアで風呂を作成。その行為が、ネットユーザーからの反感を買い、炎上。その人気が燃え盛った。

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また、スライムで風呂を作り、ネット上のエンターテイナーとして、ネットユーザーから絶大な支持を得た。

あとは、墨汁で風呂を作ったり、作ったカレーを風呂に敷き詰めたり、もうなんでもかんでも風呂に絡ませ、バズりまくった。

例えば、PDS株式会社のダンテさんは、カフェオレで風呂を作り、チャンネル登録者数が100万人を超えるTopYouTuberとなった。

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炎上系のシバターさんでさえもハイボールで風呂を作ろうとして、100万回再生を突破していた。

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あとは、タピオカ、ラーメン、デスソースなんかでも風呂を作ってバズったYouTuberがいた。

そこで、バズりたい僕は思った。「バズるには風呂を作ればいいんじゃね?」と。

では、どんなもので風呂を作ろう?」と考えた時に、偶然に飲んだくれのバンドマンが、あるものの写真をtweetしていたのを見た。

それは、将来の不安、終身雇用の崩壊、就職、鬱、ストレス社会、年金問題、政治不信、介護、結婚、閉塞感、低賃金、老後、脂肪肝などの社会の闇をすべてを忘れて、超幸福感に満ち溢れさせてくれるもの。

その言葉をtweetに含めるだけで、文学と呼ばれるもの。

そう、ストロングゼロだ。

ストロングゼロは、将来の不安でがんじがらめになったネットユーザーの大好物。合法麻薬と呼ばれているソレを使えば、絶対的にストロングゼロのように僕の中毒になってくれるネットユーザーが出てくるはず。

だから、ストロングゼロで風呂を作ってみた。

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というのは、嘘。

だがしかし、本気でやろうと思っていたので調べてはいた。

Yahoo!知恵袋で一般的な浴槽は200リットルであると言われていた。

ストロングゼロには、500ml版と300ml版があった。

その500ml版ストロングゼロで風呂を作るには、単純計算でストロングゼロ400本ストロングゼロは1箱24本入りなので、約16箱が必要。

ストロングゼロを400本集めるのに必要なお金は、約6万4000円であることを知った。

案外、できなくもなさそうな金額。

だがしかし、社会人生活を始めたばかりの僕に、そんなお金はなかった。悲しいことに、ストロングゼロ風呂を妄想し、夢に酔うしかなかった。

 

懐に充足感が満ち溢れているブロガーやYouTuberならできたかもしれないと思うと、虚無感が月曜日の朝の如く込み上げてきた。

僕は悲壮感と共にストロングゼロを開けた。

ごくり。

喉が「待ちわびていたぞ」と声をあげた。

と同時に、今までの数々の飲酒が脳裏にしゅわしゅわと浮かんでは消えた。

初めて飲んで不味過ぎたビール、辛すぎた焼酎や日本酒、美味しくないハイボール、甘すぎたカクテル、口に含んだあらゆる酒をたったの一口で、ストロングゼロは凌駕した。

ストロングゼロで社会人生活の闇をごくりと飲み干し、纏わりつくような希死念慮をソレの炭酸の爽快感で誤魔化しながら、僕は風呂場に向かった。

浴槽の前で膝をついた。

そこには、からっぽしかなかった。

ゲップと共に込み上げてきた虚しさが口を開いた。


ストロングゼロ風呂作ってみたかった...」

落涙がストロングゼロの味がした。